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電解水Q&A 基礎編

一般社団法人日本電解水協会 電解水Q&A(基礎編)

※本Q&Aは2024.07時点の情報に基づき作成しております。法令等の改正変更などにより、掲載内容に変更が生じた場合は、随時改定いたします。

【次亜塩素酸水:食品分野・HACCP】

食品事業でHACCPを実践していなくても営業ができますか?
HACCPは、「食品衛生法」で全ての食品関連事業者(一部を除く)にその実践が義務付けられています。したがって、営業許可業種では、許可の取得または更新ができません。また、届出業種でも営業停止等の行政処分が科されます。
HACCPは認証を取得する必要がありますか?
HACCPには、認証取得の義務はありません。厚生労働省が公開している手引書等を参考にして、HACCPを実践していることを保健所が確認できれば良い制度です。ただし、取引先から何らかの認証(自治体認証、民間認証等)の取得を求められる場合があります。また、輸出する場合は、国際的に通用する認証の取得が必要になります。
耐熱性の芽胞菌(ボツリヌス菌、ウェルシュ菌、セレウス菌等)以外の細菌は十分に加熱すれば食中毒を防ぐことができますか?
細菌の中には、加熱で殺菌できても増える際に作り出した毒素が加熱で分解できず、それが原因で食中毒を起こすものがあります。(黄色ブドウ球菌、ヒスタミン産生菌等)加熱を過信せず、食中毒予防の3原則の内「つけない」「増やさない」に留意し、一般的衛生や温度管理を徹底してください。
飲食店で製造した洋菓子やパンを店頭販売やテイクアウト販売をしています。これを更に広めて、道の駅やインターネットなどで販売をしたいのですが、このままで営業できますか?
食品衛生法では、飲食店営業の範囲は「調理された食品が短時間の内に消費されること」となっています。自店で製造した洋菓子、和菓子やパンを自店以外で販売する場合やインターネットで販売する場合は、短時間の内に消費されることには該当せず、「菓子製造業の許可」が必要になります。業態や販売形態の変更、製造調理品目が変更になる場合、新たな許可の取得が必要になる場合がありますので、事前に担当地区の保健所に相談してください。
果樹農家です。自分の農園で採れた果実を冷凍や乾燥して店頭で販売する場合、HACCPを実践する必要がありますか?
収穫した果実をそのまま冷凍や乾燥させて販売する場合、採取業とみなされHACCPの実践の必要はありませんが、衛生管理には十分に注意する必要があるということには変わりません。ただし、工程にカットが入る場合はHACCP実践の対象となり、更に保健所への届け出が必要になります。

【次亜塩素酸水:農業分野】

特定農薬には、どのような資材が登録されていますか?
塩化カリウムまたは塩酸を電気分解した、次亜塩素酸水以外に食酢・重曹・天敵・エチレンが登録されています。
特定農薬の「次亜塩素酸水」は、どのような目的で使用されますか?
うどん粉病などの農業病害の殺菌目的で使用される資材です。
特定農薬の「次亜塩素酸水」を使用した場合、栽培履歴などの記載義務はありますか?
次亜塩素酸水は、ポジティブリスト対象外の資材のため、栽培履歴への記載義務はありませんが、地元自治体や出荷先に確認が必要です。
特定農薬の「次亜塩素酸水」の電解質はどのような物質ですか?
隔膜式電解装置は塩化カリウム(99%以上)、無隔膜電解装置は塩酸(2~6%)を使用いたします。
特定農薬「次亜塩素酸水」は、散布回数・対象作物の規制はありますか?
農薬取締法に記載されているポジティブリスト対象外の扱いですので、散布回数・対象作物などの規制はありません。

【次亜塩素酸水:医療分野】

医療分野において電解水はどのような現場で使用されていますか?
院内感染予防として、床・壁・廊下の清掃、医療器具の洗浄除菌、手指消毒、内視鏡の洗浄消毒、患者居室内の清掃、治療台、診療椅子などの清掃に使用されています。
電解水を利用して医療機器の認可を取得している製品はありますか?
内視鏡の洗浄消毒をおこなう内視鏡洗浄消毒器や、手指消毒用として開発された電解水生成装置は「医療機器」として認可を取得しています。
電解水の使用上の注意点はありますか?
器具や床の除菌に使用する際は、金属類の医療器具を腐食させる可能性が高いため、金属製以外のノンクリティカル器具の清拭などに使用することが望ましいです。クリティカルデバイスは滅菌処理が必要なので、使用することはできません。手指消毒で使用する際は、「医療機器」として認可を取得している製品に限り使用ができますので、注意が必要です。また、内視鏡の洗浄消毒をする場合も同様に、「医療機器」として認可を取得した内視鏡洗浄消毒器を使用してください。電解水は、ノロウイルスやインフルエンザウイルスに対しても効果があり、即効的な除菌効果が示されていますが、適切な使用方法と安全性を確保することが重要です。医療機関での使用に際しては、専門家の指導を仰ぎ、適切なプロトコルに従って運用するよう心掛けてください。なお、医療機器以外(いわゆる雑貨品扱いの場合)の製品には、特定のウイルスへの効果・効能の標榜はできませんので注意が必要です。
電解水にはいろいろな種類がありますが、医療分野で使用する場合に適している電解水はありますか?
医療分野で使用されている電解水は強酸性電解水が多いです。これは医療機器として認可されている製品が強酸性電解水を利用している製品であることが要因と思われます。
強アルカリ性電解水はどのように使われますか?
メーカーによって用途は異なりますが、強アルカリ性電解水は油脂やタンパク質などの除去に有効な乳化作用や剥離作用の効果があり、洗浄力を有しています。医療現場では洗浄剤(酵素系洗剤や弱アルカリ性洗剤)の代替として使用されていることが多いようです。

【電解次亜水:食品分野】

電解次亜水は食材・食品に使用できますか?
使用できます。「(次亜塩素酸ナトリウム)を希釈したものと同等」として厚生労働省より通知が出ています。次亜塩素酸ナトリウムは、食品衛生法の添加物(殺菌料)に指定されています。
電解次亜水を作る時の塩は何でも良いですか?
食塩(塩化ナトリウム99%以上で添加物を含まないもの)を使用してください。炭酸マグネシウムを含有している食塩は使用しないでください。機器故障の原因につながります。
作った電解次亜水の効果は何日くらい持続しますか?
電解次亜水は、生成後、速やかに使用することが基本です。容器等に入れて使用する場合は、遮光のものを選び2~3日以内を目安に使い切るようにしてください。保存した電解次亜水を使用する場合には、付属の塩素試験紙で濃度を確認することをお勧めします。
手荒れはしませんか?
肌の敏感な人は手荒れを起こす場合があります。電解次亜水は薬剤に比べると手が荒れることは少ないのですが、肌の敏感な人や長時間使用する場合には手袋を着用するか、使用後、水洗いしてください。なお、電解次亜水を使用して肌に異常を感じたときは使用を中止し、医師にご相談ください。
間違って飲んでしまった場合はどうなりますか?
少量であれば、心配ないものと考えられます。電解次亜水は低濃度なので、分解が早く残留性が低いという特徴があります。したがって、少量であれば突発的事故等につながる心配はないものと考えられますが、飲用ではないので飲まないよう注意してください。ただし、誤って多量に飲んで体調が悪くなったときは、医師にご相談ください。

【飲用電解水】

飲用できる電解水にはどのようなものがありますか?
飲用を目的とした電解水としては、“アルカリイオン水”、“水素水”、“還元水(カンゲンスイ)”など、様々な呼称の製品が生成装置および生成水として市場に流通しております。
アルカリイオン水と水素水は同じですか?
電解方式による”アルカリイオン水”や“還元水”は、電気分解の際に生成水に水素が発生し溶存しているため、生成された水は“水素水”と表現できます。逆に、“水素水”には電解方式のほか、バブリング方式、化学反応方式などの生成方法があり、電解方式以外で作られた“水素水”は、“アルカリイオン水”と呼ぶことはできません。
飲用を目的とした電解水に効果はあるのですか?
流通している生成装置の中には、一般名称として“アルカリイオン整水器”と呼ばれる“家庭用医療機器”として認証(承認)を取得したものがあります。医療機器として認可を取得した生成装置で生成される飲用の電解水には、“胃腸症状の改善”効果が認められておりますが、医療機器以外の生成装置で得られる飲用電解水では効能・効果をうたうことはできません。また、水溶液として流通している電解水でも効能・効果をうたうことはできません。
水素水に効果はあるのですか?
水素水には電解方式、バブリング方式、化学反応方式などの生成方法があります。電解方式の中で“アルカリイオン整水器”として医療機器の認証を取得した生成装置で生成される“水素水”では“胃腸症状の改善”効果をうたうことができます。
医療機器としての認証基準にはどのようなものがあるのですか?
認証基準として日本工業規格JIS T 2004「家庭用電解水生成器」が定められております。生成装置がこのJIS基準へ適合しているかどうか、第三者認証機関での審査を経て、合格した製品が医療機器として認証を受けることができます。

【強アルカリ性電解水】

強アルカリ電解水は危険性が高くありませんか?
高濃度のアルカリで使用される苛性ソーダや次亜塩素酸ナトリウムの水溶液に比べて、強アルカリ電解水は安全性に優れています。水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの含有量が低いことが特徴です。各メーカーが発行する安全データシート(SDS)より、危険有害性の要約及び取扱い上の注意の項をご参照ください。
強アルカリ電解水の主な役割は何ですか?
強アルカリの作用により、「優れた洗浄力」を持つことが特徴です。合成洗剤や塩素系溶剤などの洗浄に比べて、作業者への危険有害性が非常に低く、発泡や残存性の影響も少ないことから、すすぎの工数や残存管理を低減することができます。食品工場などの調理器具の洗浄工程、定置洗浄(CIP洗浄)、分解洗浄(COP洗浄)、床洗浄などで活躍します。
食品・食材の「洗浄」「殺菌」に使用することができますか?
「大量調理施設衛生管理マニュアル」では、食品・食材の洗浄には、食品製造用水を利用することと記載されていますので、強アルカリ電解水は、食品には使用できません。また、最終洗浄だけではなく加工助剤としても使用できません。お客様のご判断により洗浄利用する場合には、予備・事前洗浄などに使用ください。

以上

■参考資料 
厚生労働省「食品等事業者団体が作成した業種別手引書」(公式サイト)
農林水産省「農業取締法について」(公式サイト)
農山漁村文化協会発刊「電解水農業」(書籍・現在は廃版)
一般財団法人機能水研究振興財団・日本機能水学会
「機能水による消化器内視鏡洗浄器使用手引き 第3版」(公式サイト)
厚生労働省
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(公式サイト)

日本電解水協会へのお問い合わせは TEL 03-5962-4711 電話受付時間 10:00〜17:00(土・日・祝日除く)

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